『みどりのがけのふるいいえ』5歳の娘が友達に思いを伝える勇気を持つことができた1冊

絵本/読み聞かせ

『みどりのがけのふるいいえ』は「なかの真美」さんの初めての絵本作品で、美しい絵が目を惹くファンタジーです。不思議な石の秘密が明らかになっていく過程は子どもだけでなく、読み聞かせをするママもワクワクできる作品です。

『みどりのがけのふるいいえ』はどんな子どもたちにオススメ?
あらすじや著者の紹介とともに、我が家の子どもたちの感想や反応を交えてご紹介します!

「みどりのがけのふるいいえ」はどんな子にオススメ?対象年齢は?

この絵本はファンタジーが好きな子動物が好きな子自然が好きな子にオススメです。
絵本の対象年齢は4~6歳以上となっています。

「みどりのがけのふるいいえ」は、高い崖の上にたたずむ古い家で繰り広げられる、不思議な石と猫の冒険の物語です。猫の冒険と登場人物との交流を通して、子どもたちにとって、友達との関わり方や相手のことを考える大切さを考える機会になる本です。。。

「みどりのがけのふるいいえ」のあらすじ紹介

 高い崖の上の古い家に住む猫がいました。そこは、昔から不思議なことが起きると言われていました。 ある朝、地鳴りのような大きな音がして目を覚ました猫。窓辺には今まで見たことの無いような美しい輝きを放つ石がありました。その石は不思議なことに、少しずつ大きくなっていきました。猫はその石を使ってきのこを切って朝ごはんを作ったり、お皿にしたり、テーブルとして友達とお茶をしたりして過ごしました。大きくなっていった石をベッドにして朝起きてみると・・・!!

 なぜ石が大きくなるの?

 大きくなった石はどうなるの?

 猫は大丈夫?

予測ができない物語の展開に、子どもたちはワクワクしっぱなしです。

「みどりのがけのふるいいえ」の魅力と感想

「みどりのがけのふるいいえ」の魅力はなんといってもその絵の美しさです。絵本の表紙には物語の世界観が見事に描かれています。、そしてカバーを外してみるとまた違った絵が!子どもと一緒にゆっくり眺めるだけでもおすすめです。そして、次々と起こる思いがけない不思議なストーリー展開に引き込まれながら、子どもたちは自ず友達との絆の大切さを学ぶことができます。

絵本ナビの紹介ページでは「なかの真美」さんのこのようなコメントが掲載されていました。

「出会いは、お互いにとって特別な偶然。 だれかと関わることでその人が鏡となり、自分が映しだされていく。 そんなことを思いながら、このお話を描きました」 ―作者・なかの真実

<5歳の娘はこんな感想を!>

「窓に置かれていた石は誰が置いたのだろう?と思ってたけど、、ほんとうのことを知ってびっくりした!。ずっと一人で寂しかった(登場人物の)トロルが、最後はみんなと友達になれたからうれしかった。」

娘はこのストーリーの面白さに大変感動した様子でした。また、最近幼稚園で小さな出来事があり、物語の中で一人ぼっちだったトロルというキャラクターに強く感情移入してしまったようです。以下の章では、その娘に起こったエピソードを少しだけ紹介させていただきます。

≪クラス替えしてお友達と馴染めなかったときに・・・≫ エピソードNo,1

先日クラス替えがあり年長がスタートしました。始まって2週間で「幼稚園行くのちょっと嫌だなあ」と。このようなことを言い出すのは初めてでしたので、話を聞いてみることに。すると、「ペアになるときに、私はいつもペアになれない」というのです。外遊びでも一人でいることもあるというのです。娘の初めての打ち明け話に母はびっくり。そこで、2人でよく話しをして、以下のような解決策を考えました。

  • 勇気がでたら、お友達に「入れて!」と言ってみる。
  • 勇気が出なかった時は園庭で、ママやパパや弟にあげる宝物を見つける。

先生にも手紙を書き、もし一人でいることがあったら声をかけてあげてほしいと伝えました。。後日先生からこんなふうに伝えられました。「♪せっせっせーのよいよいよい♪など手遊びをするときにペアになることがありますが、そのときにペアになれなかったことがあったのかもしれません。そして、今日は最初は外ではひとりでいたのですが、お友達が教室の中にいることがわかったら自分で教室に行って一緒に遊んでいました。」と教えてもらいました。娘に聞いてみるとこんな答えが。「いつもお友達はお外で遊んでいるので自分も外に出たら、誰もいなかった。だから教室をのぞいてみたらお友達がいたから、教室にに入った」その時にはちゃんと「『入れて』と言えて、『いいよ!』と言ってもらえてうれしかった」と。

その後娘は普通に幼稚園に行って、お友達ともいつも通りに遊んでいます。クラス替えで仲良くしていた子と離れてしまったこともあり、精神的に慣れるまで少し時間がかかってしまったのかもしれません。でも今は、お友達に自分から声をかけられる勇気を持てるようになったのだと思います。

今回のことで親子で状況をきちんと理解しあい、話し合い、解決策を考えることができたことは私たちにとっていい経験になりました。

 まとめ:知らないところで寂しい思いをしている人に気づける人になってほしい

母の思いとしては、娘には自分の知らないところで困っている人、寂しい思いをしている人がいるかもしれないということに気づけるような子に育ってほしいと思いました。この本は、親子にとってもそんな気づきを与えてくれる本になると思います。

進級など新しい環境になると、お友達関係で少し不安になってしまう子もいると思います。もしそんなときは、こちらの本を読んで、親子で対話をしてみてください。

「なかの真美」さんのプロフィール/特徴/著書リスト

「なかの真美」さんの経歴

1984年、神奈川県生まれ。デザイナーとして勤務後、イラストレーターとして活動。2017 年より舘野鴻氏に師事。水彩を使用した細密画、表現するための絵描き道を学ぶ。「みどりの がけのふるいいえ」(世界文化社)で絵本作家デビュー。「いきものづくし ものづくし」シリーズ(福音館書店)の4巻内「しろくろのいきもの」、6巻内「さるのかお」の作画を担当。「ねこ と ことり」(作 たてのひろし・世界文化社)の絵を担当。  
【絵本ナビより 引用 引用元URL 】

★『ねことことり』で第28回日本絵本賞を受賞

「なかの真美」さんの本の特徴

「なかの真美」さんの作品は、細部まで描き込まれた絵と壮大なスケールの構図が特徴です。物語の世界観と絵の美しさが見事にマッチし子どもたちの想像力や感性を育み、読書の楽しさを伝えています。なかの真美さんの今後の活躍も楽しみです!

「なかの真美」さんの著書リスト

1.『みどりのがけのふるいいえ』

  • 作:なかの真実
  • 出版社:世界文化社  
  • 税込価格:¥1,540  
  • 発行日:2023年05月17日

2.『ねことことり』

  • 作:たての ひろし
  • 絵:なかの真実
  • 出版社:世界文化社
  • 税込価格:¥1,650
  • 発行日:2022年10月05日

3.『いきものづくし ものづくし(4)(6)』

  • 絵:荒川 暢 内城 葉子 なかの真実
  • 出版社:福音館書店
  • 税込価格:¥2,420
  • 発行日:2021年06月04日
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